忽布古丹ビール三昧三昧三昧③

【桃源郷IPA 】

ABV:7.0% IBU:56 Style:Farmhouse IPA

忽布醸造としては初めての Farmhouse IPA 。セゾン酵母が醸し出す、華やか且つ、スパイシーで複雑なフレーバーの虜になっています。この複雑で捉えようのないユニークな特徴を皆さんにもっと楽しんでもらいたいと思っています。そして、これまでベルジャン系、セゾン系のビールが苦手だった方にも楽しんでもらえるように、今回はよりモダンで、トロピカルなホップを採用することにしました。鮮烈なホップのキャラクターが、セゾン酵母由来の複雑な味わいや、癖を打ち消すことなく、掛け合わさり、堪らなく魅惑的な Farmhouse IPA になりました。例えるならば、よく熟した白桃感。他には柑橘の白皮、マンゴー、パイナップルなどの果汁を搾り落したかのようにジューシーな味わいが口いっぱいに押し寄せます。とはいえ、甘くどいわけではなく、パリッとドライで、ラストノートはスパイシーでほろ苦い仕上がりになっているため、パイントで飲んだとしても途中で飽きて杯が止まることはないでしょう。ただし、飲み口から7%のアルコールは想像以上に難しく、さほど抵抗も感じないところは無慈悲なため注意が必要です。

(忽布古丹醸造から引用)

【黄昏のドンケル】

ABV:5.5% IBU:35 Style:Munchner Dunkel

「Dunkel」はドイツ語で「暗い、濃い」を意味します。今回のレシピでは麦芽のトーストやビスケットを想わせる豊かな風味に焦点を当てたかったため、香ばしさが際立ちすぎないように、ビアカラーは夕暮れほどの色合いに留めました。過去最多の5種類の麦芽を使用し、狙い通りの麦芽の旨味を表現できたと思います。とはいえ、決して甘すぎるものではなく、ラガーらしくドライでありながらも、ほっとする懐かしい甘さ、言うなれば「べっこう飴」にも似た甘さと香ばしさを楽しめます。麦芽を主役とした構成ながらも、実はホップの使用量は伝統的なものと比べて少しばかり規格外で、一片のハーブと一搾りのレモンやライムの果実を加えたように、少しだけフルーティーでハーバルな印象を加えるのに役立ち、エキストラに甘んじることなく、脇役として、地味すぎず目立ちすぎずの良い仕事をしてくれました。あまり作られていないスタイルの一つなので、どうしても飲みたくて作ってしまいました。

(忽布古丹醸造から引用)

【くちぶえ】

ABV:4.5% IBU: 26 Style: Session Black Saison

マイルドエールをセゾン酵母で醸したような、そんなユニークな癒し系ビールを作ってみました。ホップには高貴なアロマとフレーバーを期待して今回はスーパーノーブルホップの異名を持つ比較的新しい品種のホップをメインに使いました。ジャスミンやカモミールのような上品なハーブティー、あるいは花のようなフローラルなフレーバーを纏いました。わずかに柑橘の爽やかさも併せ持ちます。ボディは軽やかですが、よく焼いたトーストの風味やアメリカーノのようにすっきりとした香ばしさが楽しめます。それはまるでハーブティーとコーヒーのハーフのようだと連想します。4.5%と低アルコール、そして優しい発泡性のため、気持ちの和らぐ喉通りです。日頃の緊張やストレスから解放してくれるような、そんな息休めの一杯になれたら幸いです。

(忽布古丹醸造より引用)

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