忽布古丹三昧三昧三昧⓯

【火灯しのラウフ】

ABV:5.5% IBU:25 Style:Dunkel Rauch

Rauch(「ラウル」または「ラウフ」はドイツ語で「煙」を意味します。ドイツのフランコニア地区とバンベルクの町から1500年代に起源を持つ伝統的なスタイルなのですが、普段見かける機会はあまり多くないことと思います。通常、色は濃い色から琥珀色の外観で、使用するモルトはスモークモルトという。ブナ材の直火で乾燥させて、ビールに独特のスモーキーなフレーバーを与えるものを使います。スモークモルトの最も一般的な用途はビールではなく、ウイスキー、特にスコッチですが、ビールに使用すると、人によっては和出汁のように感じられたり、ベーコンやハムのようでもあったり、あるいは、行き過ぎると薬っぽいフェノール臭のようなものを感じる場合があります。一言でいうと「癖が強い」けど「癖」になってしまうビアスタイルがラオホかもしれません。また、トースト風味に富んだモルトのアロマとフレーバーや、抑えられたホップの苦味などの特徴も、このスタイルからは切っても切り離せません。ラオホビールを作るブルワリーは国内では数ヶ所に留まり、非常に希少なスタイルとも言えます。忽布古丹醸造では2回目の仕込みで、前回は琥珀色のラオホですしたので、今回はもう少し濃色にし、スモークモルトの使用量もほぼ倍に増やして、前回との違いをハッキリと作りました。前のものと比べると骨太で力強い煙香のラオホになった印象です。また、ひとつのアレンジとして、通常はあまり合わせないモダンなドイツ産ホップをワールプールで後入れしたため、煙の奥にちょっとした華やかさを忍ばせました。焚き火を囲むか、燻らせた暖炉の前で、炙ったお肉や魚と合わせて、ゆっくり嗜みたいものです。

(忽布古丹より転用)

【北風のプロフィール】

ABV:5.0 IBU:33 Style:French Pils

珍しいホップを主役にした実験的なピルスナーを仕込みました。普段はあまり、使用しているホップを公表していないのですが、今回はフランス産ホップで、「ミストラル」という2019年にリリースされた新品種のホップを使用したので、その魅力について説明します。ミストラルとは、そもそもアルプス山脈からフランスのローヌ川沿いを通って、地中海に吹き下ろす「地方風」の名前だそうです。この風は常に乾燥した新鮮な空気を運んでくるため、南フランスのドライで澄んだ気候をつくる重要な役割を担っており、ミストラルが吹くと雲ひとつない晴天が続くといいます。

これらの話から得られるインスピレーションを大切にしつつ、ホップの説明に記されているハーブ、洋ナシ、柑橘のようなフレーバーのポテンシャルを活かす設計を考えた結果、ベースが綺麗なラガーとマッチアップさせることが最適だと思いました。特に印象的な性格は、ミント風の爽やかでハーバルな第一印象と、レモンやライムのようなフレッシュな柑橘系の余韻です。定番のピルスナーが完成して以降、定番と季節のビール以外でピルスナーをつくるのは、実は初めて。私達はいつか、ORIGINALSのみならずFREEDOMSも上富良野産ホップ100%を実現させる目標がありますが、それまでの間、地元ホップの個性や価値を知り、また、海外からのホップをはじめとした原材料、トレンドなどの吸収にも積極的でありたいと考えています。それは素材の潜在価値を最大限に引き出す「技術や知識」に繋がると信じています。通り抜けていく淀みのない清涼感と、質素でありながらも洗練された上品さをあわせ持つ「エレガントなピルスナー」を是非お楽しみください。

(忽布古丹より転用)

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