【黄金の方程式】
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ABV:6.0 IBU:62 Style:AmericanIPA
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醸造においては、多くの場面で「何かを得るには何かを失う」トレードオフというものに直面します。例えば、鮮烈なフレーバーを得るために多くのホップを追加して、同時に渋み・雑味・辛み・を引き出してしまうそんなこともトレードオフの一つです。まさに、ドライホッピングはトレードオフが起こりがちな手法で、まだまだ研究や実験が必要な分野です。私たちや他の多くのブルワリーもその最適解を日ごろ追求していることでしょう。我々、忽布古丹も「らしさ」を見失わず、さらにホップの価値を引き出すために、今では物珍しいものではなくなりましたが、ダブルドライホッピングという手法にチャレンジしました。これは足し算のように単純なものではありません。渋味・雑味・辛味を出さない「引き算の美学」を守ったまま、今引き出せる最大の「Full of Hoppiness」を達成するため、ドライホッピングの温度、抽出方法、量について細心の注意を払いました。将来、育成する可能性もあるアメリカンホップでパイナップルや松脂のキャラクターを持つ品種をシングルで使い、その存在価値を最大限まで引き出すことを目標としました。結果、よく熟したパイナップルやマンゴーのような甘い果実のジューシー感、そして松脂風のアクセント、最後にクリーンで爽やかな苦味を得られたと思います。また、モルトとホップの織り成す黄金体験をご堪能ください。
(忽布古丹醸造より転用)
【窓辺の銀世界】
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ABU:5.0 IBU:44 Style:American Wheat Ale
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久しぶりにウイート(小麦)麦芽をふんだんに使用したWheat Aleの登場です。このスタイルは軽やかでフルーティーな特徴を持ちます。絹のような滑らかな口当たり、そしてジューシーな味わいもウイート由来の効果であり、大麦麦芽だけでは醸し出せない独特のキャラクターを楽しむことができます。さらに、食パンやクラッカーを連想させる小麦の優しい穀物感に富んでおり、喉越しというよりも、味覚を充分に満足させることでしょう。
華やかさを持たせるための選んだのは、柑橘系のアメリカンホップです。品種はあくまでもアメリカンホップですが、産地は上富良野のカスケードホップが半分以上を占めています。最近では、多くのレシピで上富良野産ホップを使用する機会が増えました。一歩ずつではありますが、地元ホップ100%という長期ビジョンに歩みを進めているところであります。実際に、海外産のホップに引けを取らず、はっきりと際立ったシトラス&フローラルなフレーバーが乗り、小麦麦芽のクリスピーでふくよかなモルトの風味が漂っています。最後に適度なホップの苦みがふわっと訪れ、約束された安堵をもたらしてくれます。やや白く曇りがかったグラデーション、藁のような色合い、そして真綿の雪のようにきめ細かい泡は、私たちのブルワリーから見える秋から冬にかけての景色のようです。
(忽布古丹醸造より転用)
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