投稿者: 弘宇 北島

やあ! みなさんこんにちは! 北宇くんだよ。

15日目の「浦城」

日々寒くなってきました。お酒が美味しくなるにはよい環境です。

このたびも更に「浦城」に会いに行ってきました。

タンクの表面にかけられている白い布を開けます。

香りは抑えられているようです。タンクの中の空気を手のひらで救い上げると濃厚な甘いフルーツの香りがします。重い香りがタンクの底に留まっているようです。

乳白色の液体の表面は相当固形化してきています。その隙間をぬって気泡が顔をのぞかせます。耳を澄ますとシャシャシャシャシャシャシャシャという細かい小さな息づかいが続きます。

安定してきたのかな。もう少しです。

がんばれ。がんばれ。美味しくなあれ。


忽布古丹三昧三昧三昧⓱

【Kamifu SSBitter】

ABV:5.5 IBU:55 Style:SSB(Super Special Bitter)

今回は新スタイルの提案です。私たちが愛してやまないESBというビアスタイルは、「Extra Special Bitter」という名前を持ちながら、「全然苦くない」と言われることもしばしばです。しかしながら、設計の間違いなどではなく、そもそもESBはIPAのように極度に苦いものではないのです。ESBというスタイルのポイントを1つあげるとすれば、それは「苦みと甘みのバランス」かもしれません。実際に、多くの素晴らしいESBは苦みのカウンターとして、キャラメルモルトの甘さと、モルトのトーストまたはビスケットのような複雑な特徴が、より苦みを穏やかなものにしています。

今回は、ESBのスタイルを継承しつつ、現代の苦いビールに慣れてしまった私たちのために、このスタイルのもう一段階特徴の強いものを求めて、SSB(Super Special Bitter)というスタイルを生み出しました。そもそも、Bitterというスタイルは段階的であり、低アルコール・低IBU・淡色の①「Ordinary Bitter」から始まり、中程度②「Special Bitter/Best Bitter」、そして、中程度以上の③「Extra Special Bitter」へとアルコール度数、IBU、色合いなどの特徴が徐々に際立っていきます。私たちが今回、生み出したSSBは、ESBの定義をいくつか飛び越えていきました。「第4のBitter」とも言えます。伝統に敬意を持ちながらも、私たちの新解釈を盛り込んで、上富良野から産まれたこのスタイルは、上富良野産ホップ100%で仕込んでいます。使い慣れた地元産ホップだからこそ実現できたギリギリの苦味と、バランス感覚だと思っています。少し焦がしてしまった朝食のパンのようなロースト感と、モルトの複雑な甘みから始まり、最後に深入りのコーヒーのようなしっかりとした苦味でフィニッシュする、そんな哀愁感漂う大人味なビターエールを、上富良野からお届けします。

(忽布古丹醸造より転用)


12日目の「浦城」

また「浦城」に会いに行ってきました。

一礼してからタンクのある部屋に入ります。

階段を取り付けて上がってタンクの布を開けます。

一気に甘い香りが立ち上がります。数日前より香りが強くなっています。おいしいフルーツの香りです。

タンクの中の乳白色の液体の表面は薄いカサブタができたかのように少し固形化してきたようです。

その隙間からはしっかりと気泡が顔を出します。耳を澄ますとシュッシュッシュッシュッシュッシュッ。途切れることのない連続した息づかいが聞こえます。数日前のゆったりとした息づかいとは全くちがいます。美味しくなるためにギアをひとつ上げたかのようです。

新しい「浦城」になるための命を感じます。

がんばれ。がんばれ。美味しくなあれ。


忽布古丹三昧三昧三昧⓰

【黄金の方程式】

ABV:6.0 IBU:62 Style:AmericanIPA

醸造においては、多くの場面で「何かを得るには何かを失う」トレードオフというものに直面します。例えば、鮮烈なフレーバーを得るために多くのホップを追加して、同時に渋み・雑味・辛み・を引き出してしまうそんなこともトレードオフの一つです。まさに、ドライホッピングはトレードオフが起こりがちな手法で、まだまだ研究や実験が必要な分野です。私たちや他の多くのブルワリーもその最適解を日ごろ追求していることでしょう。我々、忽布古丹も「らしさ」を見失わず、さらにホップの価値を引き出すために、今では物珍しいものではなくなりましたが、ダブルドライホッピングという手法にチャレンジしました。これは足し算のように単純なものではありません。渋味・雑味・辛味を出さない「引き算の美学」を守ったまま、今引き出せる最大の「Full of Hoppiness」を達成するため、ドライホッピングの温度、抽出方法、量について細心の注意を払いました。将来、育成する可能性もあるアメリカンホップでパイナップルや松脂のキャラクターを持つ品種をシングルで使い、その存在価値を最大限まで引き出すことを目標としました。結果、よく熟したパイナップルやマンゴーのような甘い果実のジューシー感、そして松脂風のアクセント、最後にクリーンで爽やかな苦味を得られたと思います。また、モルトとホップの織り成す黄金体験をご堪能ください。

(忽布古丹醸造より転用)

【窓辺の銀世界】

ABU:5.0 IBU:44 Style:American Wheat Ale

久しぶりにウイート(小麦)麦芽をふんだんに使用したWheat Aleの登場です。このスタイルは軽やかでフルーティーな特徴を持ちます。絹のような滑らかな口当たり、そしてジューシーな味わいもウイート由来の効果であり、大麦麦芽だけでは醸し出せない独特のキャラクターを楽しむことができます。さらに、食パンやクラッカーを連想させる小麦の優しい穀物感に富んでおり、喉越しというよりも、味覚を充分に満足させることでしょう。

華やかさを持たせるための選んだのは、柑橘系のアメリカンホップです。品種はあくまでもアメリカンホップですが、産地は上富良野のカスケードホップが半分以上を占めています。最近では、多くのレシピで上富良野産ホップを使用する機会が増えました。一歩ずつではありますが、地元ホップ100%という長期ビジョンに歩みを進めているところであります。実際に、海外産のホップに引けを取らず、はっきりと際立ったシトラス&フローラルなフレーバーが乗り、小麦麦芽のクリスピーでふくよかなモルトの風味が漂っています。最後に適度なホップの苦みがふわっと訪れ、約束された安堵をもたらしてくれます。やや白く曇りがかったグラデーション、藁のような色合い、そして真綿の雪のようにきめ細かい泡は、私たちのブルワリーから見える秋から冬にかけての景色のようです。

(忽布古丹醸造より転用)


7日目の「浦城」

清酒「浦城」の仕込みは始まっています。

福禄寿まで「浦城」に会いに行ってきました。

タンクNo.77。

タンクにかけてある布を開く。

ふうわりと円柱のタンク全体からやさしい甘い香りが立ち上ります。バナナやパイナップルの香り。

タンクの中の乳白色の液体の表面からは気泡たちが顔をのぞかせます。

ぷくぷくぷくりぷくぷくぷくり。

規則正しくはないけれど、止まることなく只管、数限りない彼らが大きな円全体から顔をのぞかせて美味しい香りを漂わせます。

ぷくぷくぷくりぷくぷくぷくり。

生きています。生きています。

順調に育っています。

出荷はクリスマスの頃かな。

美味しくなあれ。美味しくなあれ。美味しくなあれ。


ウィンターフルーツタルトエール🥧🍺

あしがらいちじく110kg使用の甘くてスパイシーなエール🍺

神奈川足柄地区でとれた完熟いちじくをメインに、りんご、ジンジャー、シナモンを使用したフレーバービールです。

ベースのビールには、焼いたタルト生地のような香ばしい風味を出すためなにカラメル麦芽を特徴的に使用。

いちじくの果実を並べて焼き上げたタルトのような味わいを目指したビールです。

欧米ではスパイスを効かせた琥珀色のビールをクリスマス限定ビールとしても製造している会社が多くあります。このビールはそんなクリスマスエールもイメージしています。

Merry Xmas💝


忽布古丹三昧三昧三昧⓯

【火灯しのラウフ】

ABV:5.5% IBU:25 Style:Dunkel Rauch

Rauch(「ラウル」または「ラウフ」はドイツ語で「煙」を意味します。ドイツのフランコニア地区とバンベルクの町から1500年代に起源を持つ伝統的なスタイルなのですが、普段見かける機会はあまり多くないことと思います。通常、色は濃い色から琥珀色の外観で、使用するモルトはスモークモルトという。ブナ材の直火で乾燥させて、ビールに独特のスモーキーなフレーバーを与えるものを使います。スモークモルトの最も一般的な用途はビールではなく、ウイスキー、特にスコッチですが、ビールに使用すると、人によっては和出汁のように感じられたり、ベーコンやハムのようでもあったり、あるいは、行き過ぎると薬っぽいフェノール臭のようなものを感じる場合があります。一言でいうと「癖が強い」けど「癖」になってしまうビアスタイルがラオホかもしれません。また、トースト風味に富んだモルトのアロマとフレーバーや、抑えられたホップの苦味などの特徴も、このスタイルからは切っても切り離せません。ラオホビールを作るブルワリーは国内では数ヶ所に留まり、非常に希少なスタイルとも言えます。忽布古丹醸造では2回目の仕込みで、前回は琥珀色のラオホですしたので、今回はもう少し濃色にし、スモークモルトの使用量もほぼ倍に増やして、前回との違いをハッキリと作りました。前のものと比べると骨太で力強い煙香のラオホになった印象です。また、ひとつのアレンジとして、通常はあまり合わせないモダンなドイツ産ホップをワールプールで後入れしたため、煙の奥にちょっとした華やかさを忍ばせました。焚き火を囲むか、燻らせた暖炉の前で、炙ったお肉や魚と合わせて、ゆっくり嗜みたいものです。

(忽布古丹より転用)

【北風のプロフィール】

ABV:5.0 IBU:33 Style:French Pils

珍しいホップを主役にした実験的なピルスナーを仕込みました。普段はあまり、使用しているホップを公表していないのですが、今回はフランス産ホップで、「ミストラル」という2019年にリリースされた新品種のホップを使用したので、その魅力について説明します。ミストラルとは、そもそもアルプス山脈からフランスのローヌ川沿いを通って、地中海に吹き下ろす「地方風」の名前だそうです。この風は常に乾燥した新鮮な空気を運んでくるため、南フランスのドライで澄んだ気候をつくる重要な役割を担っており、ミストラルが吹くと雲ひとつない晴天が続くといいます。

これらの話から得られるインスピレーションを大切にしつつ、ホップの説明に記されているハーブ、洋ナシ、柑橘のようなフレーバーのポテンシャルを活かす設計を考えた結果、ベースが綺麗なラガーとマッチアップさせることが最適だと思いました。特に印象的な性格は、ミント風の爽やかでハーバルな第一印象と、レモンやライムのようなフレッシュな柑橘系の余韻です。定番のピルスナーが完成して以降、定番と季節のビール以外でピルスナーをつくるのは、実は初めて。私達はいつか、ORIGINALSのみならずFREEDOMSも上富良野産ホップ100%を実現させる目標がありますが、それまでの間、地元ホップの個性や価値を知り、また、海外からのホップをはじめとした原材料、トレンドなどの吸収にも積極的でありたいと考えています。それは素材の潜在価値を最大限に引き出す「技術や知識」に繋がると信じています。通り抜けていく淀みのない清涼感と、質素でありながらも洗練された上品さをあわせ持つ「エレガントなピルスナー」を是非お楽しみください。

(忽布古丹より転用)




ボクのランチ

木曜日。ナポーリタン。

金曜日。ランチ会議で加満多寿し。

土曜日。肉うどん。

日曜日。朝プラ終わりに小政の醤油ラーメン。

月曜日。大川うどんの中華そば。

火曜日。アベのチーズ経由の田なかで蕎麦とだだみ。

水曜日。肉そば。

木曜日。パスタ。

金曜日。肉そば。

土曜日。味噌ラーメン🍜

日曜日。朝プラ終わりの小政でかつ丼。

月曜日。肉そば。

火曜日。大川うどん入りだまこ鍋🥘

水曜日。餡かけ醤油ラーメン🍜

木曜日。大川中華でもっちり焼そば。

金曜日。ランチ会議🍣

土曜日。オムライス🐣

ごちそうさまでした🙏